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トランプ氏、中国“狙い撃ち”か 米中貿易協議初日に「航行の自由」作戦

 ドナルド・トランプ米政権が、対中強硬姿勢を堅持している。米中貿易協議が始まった7日、中国が領有権を主張する南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島周辺で、米海軍のミサイル駆逐艦「マッキャンベル」が「航行の自由」作戦を実施したのだ。経済、軍事両面で覇権を強める中国への牽制(けんせい)といえ、貿易協議でも対立が続きそうだ。

 「過度の領海権主張に異議を唱える」

 ロイター通信によると、米太平洋艦隊報道官は声明で、作戦の目的を説明した。特定の1カ国を念頭に置いたものではなく、政治的な意見表明ではないとしているが、南シナ海の軍事拠点化を進める中国を狙い撃ちにしている可能性が高い。

 中国はすぐ反応した。

 中国外務省の陸慷報道官は同日、「米国は直ちに挑発行為をやめるべきだ。中国側は引き続き必要な措置をとり、国家主権と安全を守る」と述べ、米側に抗議したことを明らかにした。

 トランプ政権の中国への強硬姿勢は、7日に北京で始まった貿易協議にも現れている。

 米交渉団を率いるUSTR(米通商代表部)のジェフリー・ゲリッシュ次席代表は、対中強硬派であるロバート・ライトハイザー代表の右腕で、中国による産業補助政策などに厳しい姿勢を示してきた。

 協議では、中国による知的財産権保護の強化や貿易不均衡是正に向けた輸入拡大策などを議論したとみられる。「米中貿易戦争」で苦境に立たされた中国が歩み寄りの姿勢を示す可能性もあるが、米国との溝は大きく、協議の着地点は見えていない。

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