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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】「災害に弱い」都会の弱点が露わになった大阪北部地震 (2/2ページ)

 一方、災害の方は、増えていく傾向にある。

 たとえば2014年に起きて77人の人命を奪った広島市安佐南区の土砂災害がある。戦後、広島市が膨張して広がった地区で、60年以上も安全だった。だが「いままでにない」豪雨で地滑りが起きてしまったのだ。

 じつは「いままでにない」豪雨には理由がある。それは地球の温暖化が「気象の凶暴化」をもたらしているからだ。気象の凶暴化によって、いままでにない大雨が降ったり、いままで大災害がなかった日本にも竜巻の被害が出たり、日本に上陸する台風がいままでよりも強くなったりする。18年の夏に起きた西日本豪雨による災害もそうだ。

 また世界的にも、雨が多いところはもっと雨が降り、雨が少なかったところでは、もっと雨が少なくなる。たとえば米国の東部の年間雨量は18年に78都市で史上最大を記録した。

 1978年に起きた宮城県沖地震は大きな被害を生んだが、全壊した家1200戸の99%までが戦後に開発された土地に建っていた。つまり住宅地が広がっていって、これまで人が住めなかった土地が開発されているのである。

 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。著書多数。最新刊に『完全解説 日本の火山噴火』(秀和システム)。

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