記事詳細

【勝負師たちの系譜】優勝賞金4320万円 「竜王戦」は棋界最高峰のタイトル戦 (1/2ページ)

★竜王戦(1)

 竜王戦は読売新聞社主催で、優勝賞金は将棋界最高の4320万円という、タイトル戦の席次1位の棋戦である。

 昭和の時代の十段戦を発展解消し、竜王戦を開始したのは1988年で、初代竜王は島朗九段。当時は六段で、米長邦雄永世棋聖との七番勝負を4-0で勝っての獲得だった。

 第2期には台頭著しい羽生善治五段(当時)が挑戦者として名乗り出てきた。島にすれば研究会で、羽生の強さは知り尽くしていたが、竜王の意地を見せ、持将棋を含む8局を戦った末、竜王位を羽生に明け渡した。

 その後は谷川浩司九段、藤井猛九段の時代を経て、渡辺明棋王の一強時代に突入する。2004年、20歳で挑戦者となった渡辺は森内俊之竜王(当時)を相手に、絶対不利の予想を覆して、竜王位に就いたのだった。

 渡辺は竜王となった後も、しばらく他のタイトルにはほとんど縁がなかったが、竜王だけは9連覇を含む11期、初の永世竜王も獲得して、誰が挑戦してもまず勝てないという雰囲気を漂わせるほどの、第一人者となったのだった。

 そこに穴を開けたのは、2013年挑戦の森内だった。森内にしてみれば、リベンジ対局のようなものだっただろう。

 もっとも渡辺はその2年後、森内から竜王を奪った糸谷哲郎八段を破って、竜王に返り咲き、昨年に羽生の挑戦を受けたのだった。

関連ニュース