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【瓦解!習近平の夢】「中国製造2025」は幻想に終わる 勢力を拡大する“中国人の産業スパイ”に欧米諸国の警戒本格化 (2/2ページ)

 米司法省は今月1日、米半導体大手「マイクロン・テクノロジー」からの秘密技術窃盗に関与したとして、中国国有半導体メーカー「福建省晋華集成電路」を起訴したと報じられた。同時に、台湾半導体大手「UMC(聯華電子)」および台湾人3人も起訴した。

 「今後、国共合作による在米の産業スパイネットワークの実態が暴かれ、関係者の資産没収などが次々と進んでいく」との声も漏れ伝わる。

 ちなみに、習国家主席が出世前に長らくいた“牙城”は福建省である。さらに、「国共合作」の象徴の地も福建省なのだ。この度の起訴事件が、習氏に無関係とは思えない。

 苦境に立たされた習氏は10月下旬に広東省へ「南巡」をした際、視察先の企業で「自力更生の精神で奮闘せよ」「自主的に技術革新を成し遂げよう」と述べたと中国官制メディアが報じたが、どこかむなしい。

 こうしたなか、習政権内部でひそかに広まっているとされるのが、「中国製造2035」である。達成目標を10年遅らせても、米国の軍事・経済の世界覇権を奪取するという遠大な戦略を、秘密裏に遂行しようともがいている。

 だが、トランプ米政権のみならず、親中だったはずのドイツやオーストラリアなどが、中国の軍拡と覇権への野望に本格的に警戒し、「中国2025」を牽制(けんせい)し、具体的な方策に出ている。

 日本の政財官界は、国家安全保障を優先させる、欧米諸国の大胆な“変心”について、その本気度を分かっているのだろうか?

 ■河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。著書・共著に『「歴史戦」はオンナの闘い』(PHP研究所)、『トランプが中国の夢を終わらせる』(ワニブックス)、『中国・中国人の品性』(ワック)、『世界はこれほど日本が好き』(祥伝社黄金文庫)など。

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