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【山口那津男 本音でズバッと】弁護士の私にも信じがたい「徴用工判決」 外国人受け入れには建設的な議論を (1/2ページ)

 韓国最高裁は先月末、戦時中に朝鮮半島から内地に働きにきていた人たち(=自称・元徴用工)に対し、新日鉄住金(旧新日本製鉄)に賠償金の支払いを命じる判決を出した。1965年の日韓請求権協定・経済協力協定を無視するかのような、弁護士の私にも信じがたい判決だ。

 劣悪な労働環境下で働き、賃金も未払いのままという人も少なからずいたが、このような人々の問題も含め、65年の請求権協定・経済協力協定で、「完全かつ最終的に解決された」と明記された。

 日本政府は、一貫して「解決済み」との立場だ。安倍晋三首相もこの判決に対し、「国際法に照らして、あり得ない判断。政府として毅然と対応していく」と述べた。政府は韓国政府に対し、判決によって生じた国際法違反の状態を是正するなど直ちに適切な措置をとるよう求めている。

 原告の弁護士は、韓国内の新日鉄住金の資産を差し押さえることまで示唆している。これ以上エスカレートすれば、日本でも「駐韓大使召還」「ノービザ渡航廃止」「日本からの資本財や中間財の輸出制限」などの対抗策を求める声も高くなりかねない。

 日韓双方の外交的努力を無にするような判決も問題だが、協定後の韓国政府の対応に、不満が残っていることのあらわれでもある。

 今後、韓国政府は、請求権協定を守る義務を踏まえて、救済すべき被害に対応する責任を果たす必要がある。それを見守る冷静さが日本側には求められよう。

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