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「核開発またやるぞ」北が米を恫喝 正恩氏、経済支援引き出せずいら立ち?

 北朝鮮が米国の経済制裁に反発し、今後は経済開発に加え、核開発も並行して進める「並進路線」に戻る可能性があると恫喝した。北朝鮮には今後の米朝協議で主導権を握るとともに、6日の米中間選挙を前に、ドナルド・トランプ政権に揺さぶりをかける狙いがあるようだ。

 NHKの報道によると、北朝鮮外務省傘下にある米国研究所の所長が2日夜、国営メディアを通じ、次のような論評を発表した。

 「われわれが主導的に、先行して(核実験場の閉鎖などの)措置を取ったことで米国が制裁する口実がなくなり、米朝首脳会談は開かれた。だが、いまだに制裁と圧迫の枠の中でさまよっている。関係改善と制裁は両立しない。『並進路線』への変更もありえるとの声が内部でも出始めた」

 「並進路線」とは金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、先代の金正日(キム・ジョンイル)政権から引き継いだ「先軍政治」の看板を下ろし、2016年5月の朝鮮労働党大会で打ち出した政策だ。

 昨年11月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験で、核開発は一つの区切りを迎えたと判断し、今年に入ると、朝鮮半島の非核化に向け、核実験中止や核実験場廃棄を相次いで表明。6月には史上初の米朝首脳会談も実現した。だが、その後の協議は膠着(こうちゃく)している。米国は北朝鮮に非核化への具体的行動を迫るが、北朝鮮は経済制裁の緩和が先だと求めて譲らない。

 今回の恫喝の背景には、核開発をストップしたところで、国際社会からの経済支援を思うように引き出せずにいる正恩氏のいらだちが見え隠れする。

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