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【国防最前線】サイバー、宇宙領域の担当も…時代に逆行する「陸自縮小論」 (1/2ページ)

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 最近、広めたいと思っている言葉がある。今後の陸上自衛隊の働きを示す「陸自活用論」である。渡部悦和(よしかず)元陸将がネット上で公開した論文に登場したもので、私は勝手に「りく活」と呼んでいる。

 「りく活」で連想するのは、政府の働き方改革の一環として、朝早い時間に仕事を始め、夕方からはオフを楽しむ「ゆう活」だ。自衛隊でも実施されていて、朝早く出勤する分、退庁時間を午後4時台などにしている。

 ただ、陸自の地方部隊では、以前から午後5時過ぎの定時に退庁する姿がよく見られた。このため、海上、航空自衛隊の24時間体制で実任務を担っている人々からは「陸自は暇そうだ」と言われがちだった。

 そんななか、またぞろ「陸自予算を削減し、海自と空自に配分する」といった見解が散見される。政府が10年ごとに更新する「防衛計画の大綱」を、5年目で見直すことにしたためだ。

 海空自衛隊の強化に異論はないが、「その分は陸自を犠牲にして」という人は、「日本を守りたくない」と言っているに等しいと私は思う。最近は陸上自衛官にも「自分たちの我慢はやむを得ない」という向きもあるようだが、国民に最後まで寄り添う立ち位置の責任は重いのであり、もっと自信を持ってほしい。

 防衛大綱見直しの目玉は、陸海空に加え、宇宙、サイバー領域も活用した「多次元横断(クロスドメイン)防衛構想」である。

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