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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】「中国の窃盗行為」に目をつぶってきたのは誰なのか トランプ政権「対中戦争」の本質 (1/2ページ)

 ドナルド・トランプ米大統領が、いよいよ中国との貿易戦争に本腰を入れてきた。これに対して、日本のマスコミは「保護主義はけしからん」と批判している。

 知的財産に対する「中国の窃盗行為」に目をつぶってきたのは、誰なのか。紛争の原因を追及せずに上から目線で説教しても、解決につながらないばかりか、事態の本質を見失ってしまう。

 トランプ氏は24日、対中制裁第3弾として新たに2000億ドル(約22兆5000億円)相当の輸入品に10%の上乗せ関税を発動した。これで、中国からの輸入品の約半分に制裁関税を課した形になる。中国が報復すれば、さらに増額して、輸入品全体を制裁する方針だ。

 トランプ政権はなぜ、ここまで強硬姿勢を貫くのか。

 それは、中国が長年にわたって、米国はじめ世界中の知的財産を盗みまくってきたからだ。このまま放置すれば「米国の経済優位性が損なわれるだけでなく、安全保障上の脅威になる」という基本認識がある。

 ホワイトハウスや米通商代表部(USTR)の報告によれば、中国は産業スパイやサイバー攻撃などを通じて、米国の知的財産を盗み続けてきた。中国に進出した企業には、政府が圧力を加えて技術移転を強要した。

 米企業関係者は「中国にいる間は脅迫されても黙っているしかなかった。拒否すれば、罰を覚悟せざるを得なかったからだ」と証言している。

 これは米企業だけの問題ではない。日本企業も同じである。

 これまでもささやかれていたが、表面化してこなかった。当事者たちが口をつぐんでいたうえ、マスコミも報道しなかった。大きく報じれば、当のマスコミ自身が、中国から追い出されかねなかったからだ。

 最近も、中国で産経新聞記者が日中高官協議の取材から閉め出され、日本政府が抗議する事件が起きている。中国は、自国に都合の悪い報道を「圧力と脅迫」によって押しつぶしてきたのである。

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