記事詳細

韓国・文大統領、「仲介者」から北朝鮮の「擁護者」に!? 金正恩氏を手放しで称賛 南北首脳会談 (1/2ページ)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は20日までの訪朝で、米朝の仲介役から北朝鮮の擁護者に回る側面を強くのぞかせた。韓国大統領として初めて北朝鮮国民を前に行った演説では、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を手放しで称賛。独裁体制を認める言質を与えたことにもなりかねない。

 クライマックスは金氏と平壌で19日夜にマスゲーム・芸術公演を鑑賞後に行った演説だった。文氏は「わが民族の運命はわれわれ自らが決めるという原則を確認した」と強調し「民族の未来に向かって歩む皆さんの指導者、金委員長に惜しみない賛辞と拍手を送る」と南北の平和共存にかじを切った金氏をたたえた。

 会場を埋めた約15万人の観衆は総立ちで拍手と歓声を送り続けた。文氏は上気した様子で金氏と手を取り合って掲げ、歓声に応えた。「平壌の驚くべき発展を見た」とし「厳しい時期にも民族の自尊心を守り、自ら立ち上がろうとする不屈の勇気を見た」と力を込めた。一糸乱れぬ市民の動きは独裁国家だからなし得る姿だ。それでも文氏は制裁下で金氏が進める自立更生路線を半ば認めたのだ。

 「9月平壌共同宣言」署名後の共同記者会見では、開口一番、「戦争なき朝鮮半島が始まった」と宣言した。戦争なき朝鮮半島は文氏最大の宿願で、宣言文でも戦争脅威の除去が真っ先にうたわれた。制裁の中、南北の鉄道・道路連結の年内着工や北朝鮮のドル箱である開城(ケソン)工業団地や金剛山(クムガンサン)観光を条件が整えば再開することも盛り込まれた。

関連ニュース