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正恩氏「米兵遺骨」返還でトランプ氏に揺さぶり 協議ドタキャン、お得意の“引き延ばし戦術”だが…「遺骨問題での約束破りは、米国の虎の尾を踏むことに」 (1/2ページ)

 非核化で不誠実な態度を見せている北朝鮮が、今度は「遺骨カード」でドナルド・トランプ米政権を揺さぶってきた。朝鮮戦争(1950~53年)で戦死した米兵の遺骨返還に関する米朝協議をドタキャンしたのだ。米国では、兵士の遺骨収集は極めて重大な問題である。専門家からは「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、トランプ大統領を激怒させかねない」との見方が上がっている。

 《米兵遺骨の返還めぐる朝米実務協議 北現れず将官級会談の開催提案》

 韓国・聯合ニュースは12日、複数の韓国政府筋の話として、こう報じた。

 記事によると、米朝両国は同日、板門店(パンムンジョム)で実務者協議を開く予定だったが、北朝鮮側が会場に姿を見せなかった。このため、米国側の関係者が電話をしたところ、北朝鮮は15日の将官級会談開催を提案したという。

 米朝首脳会談(6月12日)の共同声明には、《米国と北朝鮮は、戦争捕虜、戦闘時行方不明兵の遺骨の回収、すでに身元が判明している分の即時引き渡しに取り組む》と記されていた。今月上旬の高官協議でも北朝鮮側が、実務者協議の速やかな開催を提案していた。

 ところが、北朝鮮は協議をドタキャンしたのだ。将官級会談の提案は、北朝鮮の十八番である「引き延ばし戦術」といえそうだ。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「米国政治の中心は大統領だが、米国の背骨は軍隊だ。軍と米国民には『遺骨になっても必ず故国に凱旋(がいせん)させる』という、暗黙の了解がある。遺骨問題で約束を破ることは、米国の虎の尾を踏むことになる。正恩氏は非常に危険なことをやっている」と解説する。

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