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【高橋洋一 日本の解き方】文科省はこのままでいいのか 大学を「一部局」扱いの実態…予算縮小で言いなりの構図に (1/2ページ)

 前川喜平・前事務次官が首謀した天下り問題や今回、局長が逮捕された汚職事件など、文部科学省は不祥事続きだ。組織としてこのままでいいのか。改革は可能なのか。

 文科省に関する話題は、筆者のような大学教員だと正直なところ言いにくい。国立大の場合、文科省からの出向者が大学事務局には多いし、教授の中にも天下りが多い。私立大でもそこまではないが、程度の差である。

 そもそも大学に対して、文科省は絶対的な権力者だ。大学を生かすも殺すも、文科官僚のさじ加減で決まっているといっても過言でない。「大学は文科省の一部局になっている」というのは、決して大げさな表現ではなく、実態そのものである。

 2004年までは、国立大学は文科省に置かれている「施設等機関」であり、まさしく「文科省の一部局」だった。そのときには、文科官僚は普通の人事異動によって国立大事務局にいた。その後、国立大は「独立行政法人」になったが、文科省との関係は従来と同じで、今では文科省から国立大学法人へ「出向」という形に変わっているだけだ。

 問題は、文科省が変わらぬ権限と予算を持っていることだ。国立大が独法化した後で、「独立」するなら、文科省からの運営交付金以外の外部資金が必要ではないか。筆者はある討論会で元文科事務次官と議論したことがあるが、猛烈にその考え方を否定された経験がある。

 それでも、筆者が第1次安倍晋三政権にいたとき、内閣府から、私立大を含めて大学は外部資金が必要なので、寄付金を税控除する仕組み(当時の菅義偉総務相が発案して筆者が企画した「ふるさと納税」と同様に、寄付先を地方自治体から大学に変えて、税控除するもの)を税制改正で要求したが、文科省が望んでいないとされ、日の目を見なかった。

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