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【激変する安全保障】米朝認識のズレが戦争招く 「ささいな挑発」がレッドライン超え…楽観は誰のためにもならない (1/2ページ)

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 朝鮮半島の宥和ムードが拡大している。「圧力から対話へ」「戦争から平和へ」と空気は一変した。安倍晋三首相も「ドナルド・トランプ米大統領のリーダーシップと努力に心から敬意を表し、(米朝会談を)北朝鮮をめぐる諸懸案の包括的な解決に向けた一歩と支持」するとした。

 その安倍政権を保守陣営が支持する一方、リベラルな朝日新聞は国際報道部長の署名論説記事で、次のように警鐘を鳴らした。

 「今後の実務者協議や非核化の過程で、ささいな挑発が合意を破壊する着火点になりかねない。両首脳は会談を歴史的な偉業と演出したが、じつは米朝が、和平と戦火の岐路に立った印象すらある」(13日朝刊)

 何ともアイロニカル(=皮肉を含んだ)な状況ではないか。

 果たして、どちらが正しいのか。二転三転して、米朝首脳会談(12日)に至った経緯を振り返ってみよう。

 北朝鮮側が、ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に加え、マイク・ペンス副大統領を誹謗(ひぼう)するなど挑発を重ね、米朝首脳会談はいったんキャンセルされた。北朝鮮は、トランプ政権を読み間違えた。その結果、「ささいな挑発が合意を破壊」した。

 今後、同様の展開が繰り返される可能性が高い。

 例えば、北朝鮮が米朝共同声明を踏みにじる挑発に挑んだら、どうなるか。あるいは、国際社会の核査察に難癖をつけて拒んだり、不正直な「核申告」をしてウソがばれたりすれば、どうなるか。