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【日大のドン・田中英寿理事長 人脈と金脈】女性も参加できる「新相撲」 八角氏を上回る日大・田中理事長の工夫と決断 (1/2ページ)

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 非難の嵐が吹きすさぶ中、相変わらず沈黙を守り続けている田中英寿日大理事長(71)。その手法がワンマン、剛腕であることは誰もが認めるところだが、同時になかなかの先見の明の持ち主でもあるのだ。

 いま、大相撲界のリーダー、八角理事長(54)がもっと頭を痛めているのが女性は土俵にあげないという女性禁制問題だ。この長年、受け継がれてきた伝統をなんとか守ろうとして、いろんなところから突っつかれ、たたかれ、まさに満身創痍状態だが、実はアマ相撲もかつてはこんな大相撲界に同調して女性に門戸を閉ざし、土俵にもあげなかった。それを180度ひっくり返して、女性にも土俵を開放するために奔走し、解禁したのが田中理事長だった。

 田中理事長は平成6年にJOC(日本オリンピック委員会)の理事になっている。就任してみて痛感したことがある。それはオリンピック種目から出た理事たちが幅を利かせ、相撲のようにそうではない種目の理事はほとんど力がない、ということだ。このために田中理事長は「相撲をオリンピック種目にしたい」と本気で考え、さっそく行動を開始した。

 オリンピック種目になるためには、女性も参加できる男女平等が大前提だ。相撲も、そのためにはどうしたらいいか。必死に知恵を絞った。

 まず土俵だ。女性に貸してくれるところがなかったため、マット土俵(現在は男と同じ土の土俵)を使うことにし、難関のまわしもレオタードの上に締めるように工夫した。また、女性ということを考慮し、張り手やかちあげ、突っ張りも禁じ手にした。

 さらに、名称も「新相撲」とし、平成9年に大阪市で第1回全国新相撲選手権大会が開くところまでこぎつけたのだ。この新相撲連盟の初代理事長も、もちろん田中理事長だった。

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