記事詳細

【室谷克実 新・悪韓論】難航する漁業協定交渉に焦る韓国、「EEZを引き直せ」とは正気か? (2/2ページ)

 韓国でも「分かっている人は分かっている」のだ。

 しかし、釜山、慶尚南道(キョンサンナムド)、済州(チェジュ)島のメディアはほぼ、「出漁できず悲嘆にくれる漁業者」の姿をクローズアップする。それで、自由に魚を獲っていたわれわれの海域(注=領海12カイリ時代のこと)に出漁できないのは、日本が無理な要求をしているからだ-と、「悪いのは日本」という話になる。

 そうした反日の熱気の中から「日韓漁業協定そのものを破棄すべきだ」という主張も出てきた。協定がなくなれば日本のEEZで自由に操業できると思い込んでいるようだ。「EEZを現実的に(=韓国に有利なように)引き直そう」という非現実的な主張もある。

 韓国の金栄春(キム・ヨンチュン)海洋水産相は4月上旬、「今月内に妥結しなければ“非常な決断”をする」と大見えを切った。だが“非常な決断”はいっこうに姿を現さない。「口先だけで、実は打つ手なしなのだ」との観測が広がるわけだが、彼らを甘く見ていてはいけない。

 とりわけ韓国政府が「北朝鮮との対立は終わった」と情勢を誤認し、「政府の交渉力は日本にだけ向ければいい」と妄想するときには“韓国型奇策”が飛び出してくる可能性がある。

 日本の水産庁、海上保安庁は何が飛び出してきても、ビクともしてはならない。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。著書・共著に『悪韓論』(新潮新書)、『崩韓論』(飛鳥新社)、『韓国リスク』(産経新聞出版)など多数。

zakzakの最新情報を受け取ろう