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【突破する日本】条件を薄切りで出す常套手段 北の「サラミ戦術」を許すな  (1/2ページ)

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 北朝鮮が「非核化」に応じるのは、国内経済が悪化するなか、「経済制裁緩和」や「外国からの経済支援」などの“見返り”を求めるためのバーターであることは明確だ。

 同国は、朝鮮労働党中堅幹部らに「3年間で非核化を達成する」と説明しているという。脱北した元党幹部の証言だ(朝日新聞6月3日付)。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は3年間で経済建設に総力を挙げるとの新戦略を掲げている。見返りを得て経済を発展させなければ、国内の不満が高まり、自壊へのカウントダウンが始まる。

 見返りを求める「バーターとしての非核化」は当然、本気のものではない。非核化を小出しで段階的に行い、その都度、経済制裁の緩和や経済支援を求めようとしている。

 サラミソーセージを薄く切るように、その都度、小出しで条件闘争する「サラミ戦術」は北朝鮮の得意とするところだが、今回も同じことをしている。米国が求める早期の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」との間では溝があることは明白だ。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が5月31日、9年ぶりに北朝鮮を訪問し、正恩氏および李容浩(リ・ヨンホ)外相と会談した。

 正恩氏は、非核化について「新たな方法で、各自の利害を満足させる解決策を見いだし、段階的に解決していく」と強調した。ラブロフ氏も「非核化するには、何段階かなければならず、各段階で交渉が必要だ」「核問題は制裁が解けなくては完全に解決されない」と李氏に応じた。

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