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【ぴいぷる】16年半連れ添った妻が遺してくれたもの 「70歳、はじめての男独り暮らし」が話題 眼科医、医学博士・西田輝夫氏 (1/3ページ)

 ■追い詰められたら何でもできる 焦って準備する必要はありません

 もし今、妻に突然先立たれたら、あなたはいったいどうしますか。料理は? 洗濯は? 掃除は? 実印がどこにあるか知っていますか? まさかの事態に見舞われた身の上をつづった「70歳、はじめての男独り暮らし」(幻冬舎)が話題を集めている。

 戦後の第1次ベビーブーム(1947~49年)の生まれだ。

 「僕らの世代は完全に男性と女性で分業されていることに何の疑問もなかった。この世代は競争も激しくて、勝ち抜くには仕事、仕事、仕事。家庭のことをしていたらドロップアウトしかない。そんな僕が家事をやることになったんですよ」

 大学病院の眼科医として最前線にいた。そして退任後、ゆっくりと2人の生活を楽しもうと思った矢先、16年半連れ添った妻が突然子宮頸がんで旅立ったのだ。毎日の食事はもちろん、洗濯も掃除も妻まかせ。何もできない自分がそこにいた。

 初めての家事はドタバタだ。台所でどこに何が置いてあるかも、ゴミの分別も分からない。掃除機の紙パックの交換方法が分からず、掃除した後にほこりをまき散らしたこともあった。

 「靴下がきれたんでデパートに行ったんです。靴下なんて100、200円程度と思っていたら高いんですよ。知らずに1ダース頼んだら、びっくりする値段で。やむなく洗濯するようになって…」なんてことも。

 亡くなる前に妻が教えてくれたことや、残されていたメモをヒントに少しずつ家事をやるようになった。その過程で妻が多くのものを残してくれたことに気付いた。

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