記事詳細

辛坊治郎氏を救助…US-2救難飛行艇は「日本人の職人技の結晶」 細密タッチで描いた漫画が話題  (1/2ページ)

 日本のものづくりの熱意を描いた漫画が好評だ。ビッグコミック増刊号(小学館)に連載中の『US-2 救難飛行艇開発物語』(月島冬二作)は、海上自衛隊の救難飛行艇の開発過程を細密なタッチで描き、「超理系コミック」と話題になっている。担当編集者である小学館ビッグコミック編集部の夏目毅氏に聞いた。

 「(戦争に)負けたことで、日本は戦後、航空機製造が禁止されていた。欧米諸国から航空機製造で後れをとっていたが『世界一の航空機』を持っている。それがUS-2だということを、より魅力的に反映した」

 夏目氏はこう語った。漫画の連載は昨年2月にスタートした。

 US-2は、飛行機と船の両方の特徴を持ち、陸上にも海面にも着水できる。全長33・3メートル、幅33・2メートル、高さ9・8メートル。新明和工業(兵庫県)が製造した。海上遭難者の救出や、離島の急病人搬送などが主な任務で、約4700キロに及ぶ航続距離と、波高3メートルの荒波でも低速度で離着水できる性能が世界最高水準とされる。

 07年に配備が開始され、現在、海上自衛隊岩国基地(山口県)の第71航空隊が運用している。13年6月、ヨットで太平洋を横断中だったニュースキャスターの辛坊治郎氏らが遭難した際、救助に成功したことで知られる。

 夏目氏は「海自隊員の『遭難者を助けたい』といった思いをのせて機体が製造されていた。開発の中で隊員やパイロットが負っていた責任、役割の大きさも描きたいと思った」と語る。

zakzakの最新情報を受け取ろう