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【勝負師たちの系譜】豊島将之八段、5度目のタイトル挑戦で結果出せるか (1/2ページ)

★豊島将之八段

 将棋界では4~5月は順位戦がなく、オフシーズンと言われる。しかし勝っている棋士にとってこの時期は、重大な対局が目白押しだ。

 その一つが棋聖戦の本戦トーナメントで、挑戦者決定戦が連休の谷間の5月1日に行われ、豊島将之八段が三浦弘行九段に勝って、挑戦を決めた。

 豊島は藤井聡太六段と同じ、愛知県(自身は一宮市で藤井は瀬戸市)の出身で、現在28歳。藤井との公式戦は、先輩の貫禄を見せている。

 小学2年生の時にはアマ六段の実力があり、9歳で奨励会に入会した。中学卒業の時にアマ二段だった私から見れば、羨ましいくらいの天才ぶりである。

 三段リーグ脱出に5期費やしたため、藤井と同じ中学生棋士こそ逃したが、16歳で四段になっている。

 その後も順位戦でC級に5年足止めされたが、ここを抜けたらあっという間にA級まで駆け上がった。

 将棋界では、足止めされている間にマグマを溜め、一気に噴火する勝ち方は、最高とされている。

 豊島のタイトル戦初登場は、20歳の時。第60期王将戦で、久保利明王将に挑戦したが、2-4で退けられた。

 その後も王座戦と棋聖戦で羽生善治現竜王に、そして今年再び王将戦で、久保に挑戦したものの、まだ一度も結果は出ていない。

 しかし羽生世代から渡辺明棋王に至る、厚い壁に挑戦する棋士を、彼らの同世代から20代の棋士に変えた先駆者は、間違いなく豊島である。

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