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【高橋洋一 日本の解き方】労組はこのままでいいのか 賃上げに無理解な左派政党、成果を出している安倍政権 (1/2ページ)

 5月1日は労働者の祭典といわれるメーデーだ。国内の労働団体は、経済の現状や労働者のニーズを汲み取れているのか。今後の労働組合のあり方や政治との関係を考えてみたい。

 経団連が発表した今年の春闘の月例賃金に関する第1回集計(13業種68社)では、働いた年数に応じて基本給が増える定期昇給(定昇)と、基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)を合わせた大手企業の賃上げ率は平均2・54%(金額8621円)だった。安倍晋三首相が経済界に求めた3%の賃上げには至らなかったが、まずまずの結果である。

 筆者は昨年の本コラムで「3%程度の賃上げは可能だ」と書いたが、その根拠は失業率が下限であるNAIRU(インフレを加速しない失業率。筆者の推計では2%半ば)に近づくと、一定のラグ(時間のずれ)の後、賃金は上がり出すからだ。ちなみに昨年秋の総選挙時、筆者は『ついにあなたの賃金上昇が始まる!』(悟空出版)という本を出して好評だった。

 首相が経済界に賃上げを求めるのは「官製春闘」と呼ばれるが、これは安倍政権になってからの現象だ。本来これは労働組合や左派政党が行うべきことであるが、安倍首相は金融政策によって雇用を作ることができることを既に知っていたので、政権発足以来5年連続して賃上げ要請をしている。

 もちろん賃上げは、十分な金融緩和があり、雇用が逼迫(ひっぱく)した結果として実現したものだ。お株を奪われた左派系マスコミは、やり過ぎだと批判するが、安倍首相は、そうした批判を承知のうえで発言している節がある。

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