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【高橋洋一 日本の解き方】省庁「再々編」のキーワードは企画立案と実施部門の切り離し 「公文書管理庁」新設も重要だ (1/2ページ)

 自民党内で中央省庁の「再々編」構想が浮上している。官僚をめぐる問題が浮上するなか、どのような形が望ましいのか、考えてみたい。

 霞が関改革は政治家にとっては鬼門となっている。筆者の恩師である故加藤寛先生は「本気で霞が関改革をした原敬、犬養毅は暗殺された。戦後も同じだ。福田赳夫のように行革をやろうとした内閣はすぐ潰されている」と言っていた。

 橋本龍太郎内閣は、霞が関改革に一応成功したが、それでも長期政権にはならなかった。潰れたのは1997年4月からの消費増税による景気後退と、その後噴出した大蔵省のスキャンダルである。

 今回は、裁量労働制に関する厚生労働省調査の不適切なデータの使用や、財務省による文書改竄(かいざん)など、文書管理の杜撰(ずさん)さが先に出てきた。国民の行政の信頼を損ねたということで、その対応策として省庁再々編が出てきているという流れだ。

 自民党の行政改革推進本部(甘利明本部長)は3月下旬、各府省に文書を出した。5月にも党内議論を始め、年内を目標に新たな中央省庁のあり方を首相に提言するというスケジュールである。その文書には「橋本行革における中央省庁再編から20年近くが経過した」とも書かれていた。

 これは、9月に行われる自民党総裁選をにらんだものだ。安倍晋三総裁が3選となれば、省庁再々編を打ち出してくる可能性がある。

 今のところ、自民党内での議論では、厚生行政と労働行政の分離論、総務省、経済産業省にまたがる情報通信行政の統合、「日本版通商代表部」の新設などが論点になっている。

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