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【朝日新聞研究】原発政策「現実見据えた選択」とは? 朝日が言及しない「未稼働」のウラ (1/2ページ)

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 朝日新聞3月8日朝刊の1面トップに、大きな見出しで「未稼働原発に5年で5兆円 維持費 東電など7社」とある。さらに第3社会面のトップでも、この問題を取り上げている。未稼働の原発は維持費だけでもすでに5兆円を費やしてきたのだから、廃炉にしてしまうべきだ-という趣旨のようである。

 原発の事故後の未稼働について、原発が動かなくとも、結局停電にならなかったという事実を指摘して、原発はいらないのだと主張する人間がよくいる。現代社会は、圧倒的に電気エネルギーに依存しているのだから、もし停電になったら、それこそ大変である。人間の命に直接かかわる。

 同じ3月8日の産経新聞の正論欄で、国際環境経済研究所理事の竹内純子さんが、「実は今年の冬、東京電力管内は深刻な需給逼迫(ひっぱく)に陥った」「何とか乗り切ったというのが実情だ」と述べている。

 停電にならなかったのは、そうならないように多くの人々が、懸命な努力をしてきたからこそ、実現したのである。特に、火力発電にもっぱら依存せざるを得なくなったために、石油・天然ガスの輸入量が極端に膨張した。その経費は確か、5年間で十数兆円に達するはずである。

 廃炉を主張する記事の悪質なところは、未稼働による維持の経費については述べるものの、その裏で進行した、膨大な燃料の輸入経費について、ほとんど言及していないことである。

 それでは、地震から今までの期間において、原発に大事故を発生させたかもしれない、巨大な自然災害が起きたかといえば、これは明らかに起きなかった。東日本大震災のような大地震は、そうそう起きるものではない。

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