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【大前研一 大前研一のニュース時評】テーブルについた北は脅威ではない 正恩氏はニコニコ顔で握手しているだけ (1/2ページ)

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は先月25~28日に訪中。習近平国家主席と会談し、「祖父の金日成主席と父親の金正日総書記の遺訓に従い、朝鮮半島の非核化実現に力を尽くすのは我々の一貫した立場」と表明した。中朝両国は5月に予定される米朝首脳会談を前に関係修復を図ったとみられる。

 この会談に関し、成功したかのような報道も多い。しかし、これまで北朝鮮に求めた非核化交渉は1993~2003年の米朝対話、03~09年の6カ国協議など、失敗の歴史といっていい。その間、北朝鮮は核やICBM(大陸間弾道ミサイル)を開発してきた。この問題について、私の考えをまとめてみた。

 まず、北朝鮮の核の脅威は限定的だ。持っているといっても5~6発。最大でも10発。2500発持っている米露に比べたら、オモチャみたいなものだ。ミサイル弾頭につけて相手のところで爆発させる精度などを考えると大きな脅威にはならない。

 また、北朝鮮が唱える「朝鮮半島の非核化」は、核を持つ米軍の韓国撤退が大前提になっている。これは米国の国務長官に起用されるポンペオCIA長官や大統領安全保障担当補佐官に起用されるボルトン元国連大使ら保守強硬派は認めないだろう。

 北朝鮮の主張する段階的核廃止も回答にならない。米朝会談が失敗に終わった場合、トランプ大統領は「プランB」を実行することをボルトン氏らと合意している。すなわち「アタック(鼻血作戦)」での決着だ。