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【高橋洋一 日本の解き方】副総裁退任直後の衝撃的な「岩田節」 インフレ率2%の達成には財政政策との協調が不可欠 (1/2ページ)

 岩田規久男氏が先日、5年間の任期を終え、日銀副総裁を退任した。その直後に、ニッポン放送のラジオ番組「ザ・ボイス そこまで言うか!」(3月29日に終了)に出演し、筆者も同席した。

 岩田氏と筆者は同じ高校の出身で、個人的にも長くお付き合いしてきた。番組でもいつもの感じの率直な岩田氏の話を聞いてもらえたのではないか。筆者にとってはいつもの「岩田節」だったが、関係者にとっては衝撃的だったようだ。

 岩田氏は、2013年4月に打ち出した量的・質的金融緩和(QQE)によって実際に物価は上昇し始め、「14年の夏ごろに(目標の)2%に達するペースだった」ものの、同年4月の消費増税が「消費を冷やし、物価の上がり方が悪くなった」と指摘した。

 黒田東彦(はるひこ)総裁が当時、消費増税に前向きな姿勢を示したことについては「(日銀総裁としての)矩(のり)をこえて言ってしまったと思う」とまで語った。

 これは、日銀総裁が政府の増税に意見を言うと、逆に政府から金融政策について具体的に要望されてしまい、中央銀行の手段の独立性を損なうという意味だ。

 この発言については、外資系通信社も報道した。筆者の知り合いの経済記者も、退任直後なのに随分と率直な意見をいうと驚いていた。

 岩田氏のやり残したこととして、インフレ目標2%の達成がある。岩田氏は、2年で2%達成できなかった最大の理由は、消費増税を決定した13年秋から、経済政策のリフレレジーム(マイルドなインフレを目指す政策枠組み)が壊れてしまったため、予想インフレ率を引き上げることができなくなってしまったという。

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