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【高橋洋一 日本の解き方】官僚が「上から目線」の公文書管理、電子化し省庁横断型に改善せよ ブロックチェーン技術の活用も (1/2ページ)

 財務省による公文書の改竄(かいざん)問題では、公文書の管理のあり方をどのように改善すべきかが重要だ。

 9日の参議院予算委員会で、日本維新の会の浅田均参院議員から「ブロックチェーンを公文書管理に取り入れるべきだ」との質問があった。ブロックチェーンは仮想通貨にも使われている分散型台帳技術のことで、麻生太郎財務相も前向きに答えざるを得なかった。

 技術面や法的な手続きなどはどうすればいいか。公文書管理法は福田康夫政権時に企画され、2009年6月に成立し、11年4月から施行されたが、今の時代に合わなくなったところもある。

 まず、文書の保存期間が短すぎる。森友学園問題の政府答弁では、交渉記録の保存期間は「1年未満」なので、保存していなくても「法令に即して適切に処理した」という答弁が連発された。

 しかし、この「法令」という言葉がくせ者なのだ。「法令」を正しく定義すれば「法律」と「命令」で構成されている。法律は国会で作られるが、命令とは、政令や規則など官僚が作るものだ。つまり、「法令に即して適切に処理」とは、官僚が自ら作った命令に従ったのだから正しいという「上から目線」だ。

 09年9月に民主党政権が誕生した後、10年12月の公文書管理法施行令により、具体的な「文書保存期間」が決められた。厳密には、省庁レベルの文書管理規則によって保存期間が決められている。この規則を作ったのは、国会ではなく官僚である。

 今回の反省から、政府でも一応、公文書管理の方法を見直し、政府の公文書管理委員会で、新たなガイドラインを作っている。問題となった「1年未満」の文書の扱いについては初めて基準が設けられ、「典型的な業務連絡や新聞のコピー」などいくつかの例が示され、その対象は限定された。

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