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北、文大統領に訪朝要請 首脳級会談で正恩氏の親書

 【ソウル=名村隆寛】平昌五輪の開会式に合わせて訪韓した北朝鮮の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長や金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(ヨジョン)党中央委員会第1副部長らは10日、ソウルの韓国大統領府で文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談した。韓国大統領府によると、この日の首脳級会談で北朝鮮側は金正恩氏の親書を手渡し、文氏の早期訪朝を要請。南北首脳会談を呼びかけた。

 会談は昼食を含め約2時間50分行われた。大統領府によれば、金正恩氏は親書で南北関係改善への意思を表明。文氏は訪朝招請に対し「「今後、(訪朝のための)条件をつくっていこう」と述べる一方、北朝鮮側に「南北関係の発展には早期の米朝対話が必要だ」と伝えた。

 会談では朝鮮半島の平和と和解の雰囲気を維持し、南北の対話や協力を活性化していくことで一致した。南北首脳会談が実現すれば2007年以来で3回目。金正恩体制下では初めてとなる。

 一方、大統領府関係者によれば、会談では南北双方ともに核問題について言及はなかったという。

 金永南氏は北朝鮮の序列2位で憲法上、国家元首の役割を担う。金日成(イルソン)主席の直系親族の訪韓は金与正氏が初めてで、朝鮮戦争(1950~53年)以後に訪韓した者の中では、最高クラスの人物。大統領府は、金与正氏を金正恩氏の特使と説明している。

 文氏は金与正、金永南両氏の訪韓をはじめ五輪への北朝鮮の参加を、核・ミサイル問題の解決に向けた南北対話の契機にしたいと考えている。金正恩氏からの訪朝要請を機に、文在寅政権が南北対話を本格化させる可能性は否定できない。

 ただ、文氏の訪朝には、対北朝鮮圧力を強める米国や日本が難色を示すのは必至だ。

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