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核・ミサイル開発で金正恩氏の秘密資金枯渇か 米ラジオ報道

 米政府系のラジオ自由アジア(RFA、電子版)は27日までに、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の秘密資金が一連の核・ミサイル開発により枯渇しかけていると報じた。国際社会による対北制裁の動きが強まっていることも影響しており、北朝鮮による平昌五輪参加の動きも経済的な苦境からの脱却を狙ったものだという。

 北朝鮮高官とつながりがある複数の中国関係者がRFAに明らかにした。

 同記事によると、秘密資金は父の金正日総書記から引き継いだもので、北朝鮮で外貨稼ぎを統括する朝鮮労働党の「39号室」が、通貨偽造や麻薬製造などで年間5億~10億ドル(約540億~1090億円)を集めているという。

 関係者は「核・ミサイル開発のための資金の多くは、金正恩の秘密資金によるものだ」と証言。北朝鮮東部の馬息嶺(マシンリョン)スキー場など金正恩氏の肝煎りプロジェクトの建設でも多額の資金が使われているという。

 また、昨年9月に北朝鮮が6回目の核実験に踏み切ったことを受けて採択された国連安全保障理事会決議は北朝鮮労働者の受け入れを原則禁止したが、一連の制裁で外貨獲得が難しくなっていることも資金不足に拍車をかけている。

 北朝鮮は「資金難の突破口」として、平昌五輪参加など韓国との融和姿勢を演じているとみられる。ただ、北朝鮮国内では高齢者向け施設の建設資金が不足する事態も生じ、市民の不満が高まっているという。

(三塚聖平)