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【高橋洋一 日本の解き方】「バブル」はつぶすべきなのか 違法な手口は規制が必要だが、マクロ政策失敗なら長期停滞 (1/2ページ)

 株式市場では日経平均株価3万円説が出て、バブルの再来を予測する人もいる。一方で、ビットコインなど仮想通貨の上昇や急落についてもバブルとその崩壊を懸念する声もある。

 「バブル」の一般的な定義は、「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)価格から離れた資産価格の動き」というものだ。「ファンダメンタルズ価格」は理論価格とされるが、その具体的な算出方法は人によっていろいろだ。仮に「理論」を特定したとしても、現実の価格は理論価格から異なっているのが通例で、どこまで乖離(かいり)したらバブルかという客観的な基準は存在しない。

 歴史上、有名なバブルは、チューリップ・バブルやミシシッピ計画、南海泡沫事件などが挙げられる。日本でも、1980年代後半の経済状態がバブルといわれるが、実際には過去の歴史上のバブルに比較したら、大したものではなかった。

 いずれにしても、バブルというのは、事前には好景気となかなか区別がつきにくい。そこで事後的な整理として、グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)元議長は「バブルは崩壊して初めてバブルと分かる」と言ったとされている。

 資産価格の特性として、「価格の先取り」が起こるので、常にオーバーシュート(行き過ぎ)があり、理論価格と乖離する。つまり、「バブル」は日常的に存在し、先取りした価格が実現しないときの「クラッシュ」と隣り合わせになっているといえる。こうした性質からみても、当局がバブルを特定して、それを事前に予防することはまず不可能だ。

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