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【北朝鮮危機】朝鮮半島有事鍵を握る「マティスの三原則」、軍事力使用は最終的手段 (2/2ページ)

 三原則とは、(1)すべての選択肢がテーブルにある(2)問題の解決は外交などの非軍事的手段で達成するよう努めるが、非軍事的手段で解決できなければ、最終的手段としての軍事力を使用する(3)米国が軍事力を行使するのは、北朝鮮が米国本土やグアムなどに脅威を与えるか、米国の同盟国である日本や韓国に脅威を与えた場合-だ。

 結論として、米国の基本ラインは「北朝鮮がこのまま米国などに脅威を与える軍事挑発(=グアムや米本土に向けた弾道ミサイルの発射、核兵器の空中爆発など)をしなければ、北朝鮮に対する先制攻撃はしない」と、私はみている。

 しかし、米国の最高司令官はトランプ氏である。彼は、オバマ前大統領の戦略的忍耐を徹底的に批判し、「俺が決断し、俺が決着をつける」と宣言している。攻撃開始の敷居は低いとみるべきだ。

 著名な戦略家、エドワード・ルトワックが重視する「戦うことをいとわない戦士の文化」を持つトランプ氏は、先制攻撃の大義名分となる北朝鮮の軍事挑発を待望している可能性さえある。

 ■渡部悦和(わたなべ・よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書に『米中戦争そのとき日本は』(講談社現代新書)など。

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