記事詳細

経済制裁が北朝鮮の国民生活を直撃…「核開発は不愉快」庶民感情が悪化 (2/3ページ)

 ガソリン価格の高騰は、中朝国境沿いの都市でも起きている。両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)の内部情報筋によると、現地ではガソリン1キロの価格が8月第4週の時点で1万2050北朝鮮ウォン(約156円)だったが、現在は2万1600北朝鮮ウォン(約280円)まで高騰している。それも数日おきに暴騰と暴落を繰り返していて、ガソリン商人ですら混乱している。

 ガソリン価格の高騰の原因としては、当局のガソリン販売の制限が考えられる。米国が提出した追加制裁の草案に、北朝鮮への原油輸出の全面禁止が含まれているのを知った当局が、備蓄のために販売を制限しているというものだ。

 当局は今までも国家的な建設事業や、記念日の行事、軍事パレードの準備のために、非公式にガソリン供給量を減らしたことがある。このような場合、当局は各地の国営ガソリンスタンドに民間人への供給量を減らすことを指示すると同時に、保安署(警察署)にガソリン商人の統制を指示する。

 前回の販売制限は4月19日に始まったとAP通信や中国中央テレビが報じているが、現在も販売制限が行われているのならば、4月からの継続措置か、新規に講じられた措置かは分かっていない。

 一方、海外からのラジオ放送などを通じて北朝鮮に伝えられた原油禁輸の情報が、口コミで広がり、売り惜しみをするガソリン商人が増えたことで価格の高騰につながったとの見方もある。

 両江道の内部情報筋によれば、原油の供給が止まるかもしれないとの噂が流れ、ガソリン商人がさらなる値上がりを見込んで売り惜しみしているという。

 さらには、中国当局の強力な取り締まりで密輸ルートが壊滅状態に追い込まれたことで、原油の供給量が減っていることも原因に挙げられる。

 (参考記事:中国の取り締まり強化で北朝鮮密輸ルートが壊滅状態

デイリーNKジャパン
zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース