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【夜回り先生・水谷修 天に向かって、つばを吐く】日本の1年間の自殺者数は10万人前後 毎年地方の市ひとつが消滅と同じ (1/3ページ)

 みなさん、2016年の日本の自殺者の数は、国の関係機関から約22,000人と発表されています。つまり、一年間で、地方の一つの町の全人口にあたる人たちが、自ら命を絶っているということになります。しかも、世界の他の国々と比べて、若年層の自殺が多く、15歳から39歳の各年代の死因のトップが自殺です。しかし、世界保健機関(WHO)は、日本の自殺者数は、約100,000人と推定しています。これは、WHOがその国の変死者数の半分を自殺者数に計上するためです。日本の変死者数は、だいたい150,000人前後で推移していますから、その半数を、日本政府が発表している自殺者数に足せば、その数値になります。つまり、日本の地方の市一つが、毎年消滅していることになります。

 みなさんは、どちらの数値を信じますか。私は、経験からWHOの数値がより事実に近いと考えています。

 私は2004年に水谷青少年問題研究所を設立し、日夜、子どもたち、若者たちからの相談に対応し続けています。「一人の子どもも死なせない」。そのつもりで、日々、昼夜を問わず対応し続けてきました。しかし、私のところに報告があっただけで、231名の死者を確認しています。そのほとんどは、リストカットやOD(処方薬、市販薬の過剰摂取)によるものです。

 亡くなった方たちはさらに多いはずです。あくまで、亡くなったことを、家族や友人が知らせてくれた数です。しかも、この231名のほとんどは、医師が書く死亡診断書に、リストカットの場合は「事故死」、ODの場合は「中毒死」と書かれています。変死の扱いを受けたケースもあります。その理由は痛いほどわかります。子どもを亡くした、残された親や家族の気持ちを考えたら、医師たちの多くは「自殺」と書くことは敢えてしないからです。

 当たり前のことですが、理由なく自ら命を絶つ人はいません。児童や生徒の場合は、家庭での虐待や、学校でのいじめがその主たる原因でしょう。だとするならば、それを防ぐ手立てをきちんと打つことのできない政府に問題があるということです。

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