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【夜回り先生・水谷修 天に向かって、つばを吐く】部活動はブラックな付録 教員の過重労働、生徒だって被害者だ (1/3ページ)

 このところ、教員の勤務状況が問題になっています。特に、部活動の顧問をしている教員(中学、高校の場合は、ほとんどすべての教員ですが)の労働時間が、あまりにも過酷ではないかと、問題になっています。

 私も全日制の高校で教員をしていたときは、吹奏楽部の顧問で、一年で休みを取ることができるのは、12月30日から1月3日の5日間。朝は、朝練で6時半には出勤し、夜は、片付けまでいれれば、9時までの勤務が当たり前でした。家族旅行も夢の夢。多少の病気になっても、私がいなければ練習はできません。無理をしても学校に…、そんな生活が当たり前でした。これは私だけではありません。ほとんどの若い教員にとっては、当たり前のことでした。年をとった教員たちにとっては、自分たちが若いころにさせられていた当たり前の教育活動であり、「いずれ年をとったら楽になるよ」と、いつもこう言われていました。私は、これを最初の1年間だけは我慢して勤め上げました。

 しかし、2年目には部活の生徒たちと何度も話し合いをし、週に1度の休みと、夏には1週間の休みを、私をはじめ全部員で取るようにしました。

 今、日本では過労死の問題もあり、厚生労働省傘下の労働基準監督署が、厳しく過重労働を取り締まっています。大きな摘発も何度もあります。ひどい労働環境の法人や事務所は摘発され、その名前が公開されます。これはすばらしい進歩だと考えます。まずは、ブラック企業と呼ばれる一般の会社の労働問題を中心とするのではなく、学校の現場を最優先できちんとしてほしいと。

 これには理由があります。学校において、部活で教員が過重労働をしているということは、同じく生徒たちが、大切な心身の発達時期に、負担の多い過重な活動を強いられているということです。被害者は教員だけでなく、生徒たちもなのです。

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