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【高橋洋一 日本の解き方】野田聖子総務相の消費増税発言は総裁選にらむ首相の想定通り 小池都知事との連携に活路も (1/2ページ)

 野田聖子総務相は、「消費税を上げたことによって個人消費が鈍ったということだが、果たしてそうなのか」などと述べ、アベノミクスの「出口」についても言及している。

 こうした発言は、安倍晋三首相が狙っていたことが早速、表に出てきたものだといえる。6日のNHK番組で野田総務相は、消費税増税が個人消費に与えた影響を検証する必要があると述べ、所管している消費統計での研究課題になることを示唆した。消費増税だけでなく社会保障への不安なども個人消費を押し下げている可能性があるとの見方も示した。

 野田氏は入閣前、党内の「反アベノミクス」の勉強会(財務省出身で、増税論者の野田毅氏が主導)に参加していたので、消費増税推進の立場だ。なお、反アベノミクス勉強会は、緊縮財政の財務省OBや、金融引き締めを主張してきた日銀OBが講師を務めており、「消費増税しないと国債暴落」「金融緩和をするとハイパーインフレになる」などとして、緊縮財政や金融引き締めを基調としているようだ。

 2019年10月の10%への消費増税は法律で規定されている以上、安倍首相も今のところは反対だとはいえない立場である。実際に判断するのは来年9月の自民党総裁選あたりだろう。それまでの間、首相自身は「消費増税は法律に規定されているように予定通りだ」と言うことになるが、できるだけ多様な意見が党内にあるのが望ましい。その方が最後に安倍首相が決断するという政治力を発揮できるからだ。

 しかも、政治的には党内に多様な意見を容認するのが、安倍首相の度量の大きさを意味する上でも望ましい。党内では意見は自由だが、首相が決めたときは皆で従うというのが、理想的なリーダーシップになる。こうした意味で、野田総務相の意見は、安倍首相の想定通りの行動といえるだろう。

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