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前川氏招致でも残った疑問、厳しい追及に不可解な回答 認可と天下りは密接な関係 (1/2ページ)

 10日に前川喜平・前文部科学事務次官らの参考人招致が行われた。そこで、加計学園問題の構図をいま一度見ておこう。政府で検討された案件は、獣医学部新設の申請を門前払いしていた「2003年3月文科省告示」である。これについて、内閣府側は、申請もさせないのは問題だとのスタンスで、文科省側は従来のままでいいというものだった。

 文科省が新設の認可制度を持ちながら門前払いするというのは、行政手続きとしてあり得ない。もし文科省が普通の官庁であれば、門前払いではなく、一定の審査基準を作っただろう。

 獣医学部の新設に関して内閣府との調整の上、15年6月にとりあえずの妥協策として、いわゆる「石破4条件」が作られ、文科省は16年3月までに検討する必要があった。しかし、需要見通しをうまく説明できず、9月まで事務交渉が行われた。

 その後、それまでの交渉で出なかった「総理の意向」なる文書が文科省内で作られた。11月に「広域的」という方向が特区諮問会議で示されたが、「複数校」の設置を認めると判断した獣医師会が「1校限定」へ奔走し、17年1月に内閣府・文科省の連名で、文科省告示の「特例」が出された。

 参考人招致ではいろいろな質疑が行われたが、参議院の青山繁晴議員の質問が最も良かった。青山議員は、石破4条件で文科省に挙証責任があることや、既存の獣医学部の定員水増し、さらに天下りとの関係を質問していた。挙証責任について前川氏は、当初の記者会見では「文科省にはない」と言っていたが、さすがにそれではまずいと思ったのか、はぐらかしていた。定員水増しについては、930人の定員に対し1200人までの入学を黙認している。これで「需要は均衡している」と文科省が判断するのはおかしいという質問だった。これに対して前川氏は「既存の体制でいい」と苦しい答弁だった。

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