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日本のEEZ内で北船舶が銃口…漁業取締船の危険すぎる丸腰姿勢 「厳重に抗議」で済ませていい問題ではない

 北朝鮮の違法操業を取り締まる船舶が丸腰でいいのか。そう考えざるを得ない事態が発生した。日本の排他的経済水域(EEZ)にある日本海で7日、外国漁船の違法操業を取り締まっていた水産庁の漁業取締船が北朝鮮籍とみられる船舶から銃口を向けられたというのだ。

 銃口を向けられた現場は男鹿半島から西に約500キロの「北大和堆(きたやまとたい)」の西側にあるEEZ内。水産庁の取締船が7日午後5時ごろ、違法操業の外国漁船に対応していたところ、北朝鮮籍とみられる船舶が接近し、乗組員が取締船に対して銃口を向けた。取締船は安全を確保して海域を離脱した。発射音などは確認されなかったという。

 北大和堆は、北朝鮮船のスルメイカ違法操業が問題になっている「大和堆」から北西に約100キロにある。大和堆には海上保安庁が巡視船を派遣し、抑止対策に当たっている。

 外務省関係者は12日、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮側に「厳重に抗議」したことを明らかにしたというが、その程度で済ませていい問題ではない。

 というのも、北朝鮮では最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が外貨稼ぎのため、水産部門の活性化に力を入れているからだ。朝鮮中央通信は、正恩氏が各地の水産事業所を視察したことを頻繁に報じている。

 朝鮮人民軍には水産部門があり、正恩氏は何度も人民軍の水産事業所を訪れている。今回、漁業取締船に銃口を向けた船舶も人民軍傘下であった可能性もあり、銃器が備えられているのは当然といえる。

 ところが、水産庁に確認したところ、武装漁船に相対する漁業取締船には銃器は備えられていないという。正恩氏の意向を忖度(そんたく)した北朝鮮漁船による違法操業は今後も続く可能性が高い。そんな情勢で丸腰はあまりに危険すぎる。

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