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中国から“侵入”した殺人アリの恐怖 刺されるとどうなる?米では毎年約100人死亡 (1/2ページ)

 強い毒を持つ南米原産のアリ「ヒアリ」が5月下旬、兵庫県尼崎市のコンテナ置き場で見つかった。国内で確認されたのは初めて。中国から輸送された貨物コンテナに紛れ込んでいたとみられる。ヒアリは世界的に生息域を拡大し、定着すれば根絶は難しく、米国では刺され、毎年約100人が死亡しているという。一体、どんなアリで、刺されるとどうなるか。

 「刺されると名前の通り、火が着いたような痛みが走る。私の場合は軽い『アナフィラキシーショック』(免疫の過剰反応)で目まいや動悸(どうき)、手の震えが起き、瞳孔が収縮し視野が狭くなった」

 アリの生態に詳しい九州大学「持続可能な社会のための決断科学センター」(福岡市)の村上貴弘准教授は2010年に台湾で、ヒアリの蟻塚を生態調査のため掘り起こした際、被害にあった体験をこう振り返る。

 村上准教授や環境省によると、ヒアリは体長約2・6ミリ~6ミリで茶褐色。赤土の土壌に高さ約20センチ、直径60センチほどのドーム状の蟻塚をつくり、集団で生息する。攻撃性が強く、獲物や外敵にかみつき腹部の先端にある毒針で何度も刺す。

 刺されると患部が腫れてニキビのようにうみ、痛みやかゆみが2、3週間は続く。複数回刺されてアナフィラキシーショックが重症化すれば、呼吸困難や意識障害が起き死に至ることもある。

 原産地の南米から北米や中国、台湾、オーストラリア、東南アジアなどに外来生物として定着。貨物にまぎれ、港や空港などから侵入したとみられる。米国ではヒアリ被害で年間約100人の死亡例が報告され、駆除や農作物の食害などで約5000億~6000億円規模の経済損失も出ている。

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