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【今から始めよう!70代まで働く健康術】日常生活で「歯を食いしばって」がんばらない! 「顎関節症」予防&最新治療 (1/2ページ)

 左右の耳の近くに位置するあごの関節は、健常だと関節円板によってスムーズに動く仕組みになっている。だが、関節円板は、ストレスや歯の食いしばり、日常的な歯の不必要な接触で圧迫されやすく、結果として、顎(がく)関節症が起きる。(1)口を開けると音がする(2)痛い(3)口が開かない-といった特徴的な症状を前回紹介した。

 「常に歯を噛みしめることで、顎関節に負担がかかり続けると、関節円板の位置がずれるだけでは済まなくなります。関節円板やあごの骨の先端が摩耗して変形することで、さらに症状がひどくなるのです」

 こう説明するのは、塚原デンタルクリニック(東京都千代田区)の塚原宏泰院長。日本顎関節学会の理事を兼任し、『顎関節症運動療法ハンドブック』の執筆に携わるなど治療の向上や予防に尽力している。

 「治療法は、症状や顎関節の状態によってさまざまです。軽度の顎関節症は、関節円板を元に戻す理学療法や、顎関節に負担のかからないように、日常生活の見直しの指導などが柱となります」

 理学療法やマウスピースによって噛みしめを改善するスプリント療法など治療法は多彩だ。片手の人さし指、中指、薬指の3本を縦にして口に入らないと、開口が悪いということになる。理学療法だけでなく、開口訓練器を使った訓練も実施。近年、開口訓練機器も進化し、使いやすくなっているという。

 一方、関節円板の変形などがあって口が開かないときには、顎関節の動きをよくするための顎関節洗浄療法などを行う。関節などの変性に伴い筋肉の線維が癒着している場合は、内視鏡を用いた手術(関節鏡視下手術)の適用になる。いずれにしても、顎関節症も、早期発見・早期治療が功を奏す。

 「顎関節の調子がおかしい、あるいは、口が開かないなどの症状があるときには、早めに歯科を受診しましょう。また、予防のために顎関節症の発症リスクの日常動作も見直してください」

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