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【医療 新世紀】よくあるがんの勘違い 学会ガイドライン推奨の「標準治療」こそ最先端 「緩和治療」も治療開始と同時に緩和が主流 (1/3ページ)

 がんについて学ぶのはほとんどが自身や身内ががんになった後だ。体や心の不調があれば情報はなかなか頭に入らないが、基礎知識を得られないと最適な治療を選べなかったり、治療が遅れたりしかねない。がんの電話相談に当たる担当者が挙げる「よくある勘違い」について、専門家に解説してもらった。

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 がん情報サイト「オンコロ」は、がんの最新研究や新薬、治療法の情報をウェブサイトで提供し、電話相談に応じている。3年以上、電話を受けてきた中山裕樹さんによると、最も多い勘違いは学会の診療ガイドラインなどが推奨する「標準治療」のことだという。

 「標準ではなくて最新、最先端の治療はないかとよく聞かれる。標準が“並”“普通”と誤解されている」と中山さんは言う。日本医大武蔵小杉病院腫瘍内科の勝俣範之教授は、「それは大きな誤解。標準治療こそが最先端だ」と力説する。

 「薬の開発は、実験室で新しい物質を候補とし、動物実験と人での治験を経てふるい落とされる。米国会計検査院の報告では、最終的に新薬と認められるのは1万分の1程度。標準治療に選ばれるのはさらに難しい」

 新薬とどちらが効果が高いか、常に挑戦が繰り返され、勝ち残ったものが標準治療だ。薬の量や組み合わせ、いつ投与するかも、最新の研究で刻々改められる。

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