記事詳細

【長田昭二 ブラックジャックを探せ】コロナ予防に役立つ唾液研究に世界が注目 (1/2ページ)

 ■神奈川歯科大学副学長・環境病理学教授、槻木恵一さん(52)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、医歯薬のさまざまな分野での研究が急速に進んだ。

 その中で、大きな注目を集めているのが「口腔ケア」だ。神奈川歯科大学副学長で「環境病理学」を専門とする槻木恵一教授は、まさにその口腔ケア、中でも「唾液」による感染予防、重症化予防の仕組みの研究者として知られる存在。

 「“病理”という学問は医科にも歯科にもあります。しかし大きく異なるのは、医科は“治療”をメーンにする病気を扱うのに対して、歯科は“予防”を柱とする点。その視点で口腔衛生を見つめていくと、唾液という分泌液がいかに重要な役割を担っているかが見えてくるのです」

 槻木教授によると、唾液には100を優に超える種類の成分が含まれ、その大半が人体にとって効果的な作用を持つという。しかも、新型コロナウイルスに対しても、感染予防に役立つ機能を備えている可能性が考えられるという。

 「口腔粘膜、特に舌にある味蕾(みらい)という味を感じる器官に新型コロナウイルスは生着することができる。新型コロナウイルス感染症の症状に味覚障害があるのはそのためです。そして、唾液の量が多いほど感染のリスクを下げ、万一感染しても重症化しにくくなる仕組みが見えてきたのです」

関連ニュース