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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】医療保険から除外するべき? 湿布薬など市販薬で代用できる「医療用医薬品」

 医療費を節約するために2016年4月から、外来患者に対する湿布薬の処方が1回の処方について70枚までとなりました。実際に自宅に持ち帰った湿布薬が残っていることも少なくないようです。

 医薬品にはドラッグストアや薬局で買える市販薬と、医師の処方箋を持参して薬局で購入する医療用医薬品があります。市販薬は患者さんが全額負担しますが、保険が適用される医療用医薬品は1~3割の負担ですみますから、診療代や処方箋料を払っても安くなる場合があります。

 医者に湿布薬を処方してもらうと、診察料や処方箋料がかかりますが、患者さんの負担は3割ですみます。後期高齢者の負担は1割ということになります。そのため、薬局で市販の湿布薬を買うよりもかなり安くなるのです。

 また。アトピー性皮膚炎などによる皮膚乾燥の治療薬として処方されている医療用保湿剤「ヒルドイド」を美容の目的で使う女性が増えています。実際にファッション雑誌や美容雑誌などでヒルドイドが美容アイテムとして紹介されています。

 健康保険組合連合会の試算によると、湿布薬や保湿剤だけでなくビタミン剤、風邪薬、うがい薬といった市販薬で代用できるような医療用医薬品を公的医療保険の対象から外すと、年間に2126億円の医療費削減になるとしています。

 経済財政諮問会議や財政制度等審議会も、市販品で代用できる医療用医薬品の一部を医療保険の対象から外すという方針を提言していますが、日本医師会などは患者の受診抑制につながりかねないとして反対しています。

 2016年度の国民医療費は42兆円を超えていますが、その9割は保険料と税金で負担されています。国民医療費が年1兆円のペースで増加している現在、市販薬で代用できる医療用医薬品を医療保険から除外することについて、そろそろ本気で検討するべきではないかと思われます。

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