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【週末、山へ行こう】針葉樹と苔の森の先に「展望の頂」 天狗岳(八ケ岳) (1/2ページ)

 美しい針葉樹とコケの森が広がる北八ケ岳。樹林帯を歩いているだけで幸せな気持ちになるこの山域の魅力を、どっぷりと味わおうと思ったときに訪れたいのが天狗(てんぐ)岳だ。東天狗と西天狗、2つのピークを持つ双耳峰で、八ケ岳の稜線(りょうせん)に立つと、ふたこぶらくだのような山容がよく目立つ。

 西側の奥蓼科温泉郷方面から登ることも、東側の稲子湯から登ることもでき、どちらも快適な登山道だ。稜線に出るまではシラビソなどの針葉樹の森。歩いているとふんわりと森の匂いに包まれていく。林床の倒木や岩にはコケがつき、しっとりと美しい。青空と木漏れ日が心地よい晴れの日もよいが、うっすら霧に煙った日も幻想的で、ひょこっと妖精が出てきてもおかしくないなと思う。

 稜線に出ると眺望がよくなり、大きな岩を縫うように進むところが出てくる。山頂直下はなかなかの急登、息を切らせながら登り切ると東天狗の頂上だ。

 登ってきた登山者の期待を裏切らない、360度の大展望。南側を眺めれば硫黄岳、横岳、赤岳…と南八ケ岳の岩峰が連なり、北側にはどっしりした山容の北横岳、お椀を伏せたような形の蓼科山がよく目立つ。遠くに連なる中央アルプスや北アルプスの山々も美しい。東天狗の目の前にそびえるきれいな形の山は西天狗。すぐそばだと思うか、だいぶ遠いと感じるかはそのときの天気や疲れ具合によるだろう。

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