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【食と健康 ホントの話】心不全予防にウコンが効果 クルクミンが拡張障害を改善 (1/2ページ)

 二日酔いにウコンがよいと聞き、サプリメントや飲料を愛用している人は多い。ウコンは、カレーの黄色の成分(ターメリック)としても知られる。がんや認知症、心臓病、薄毛などへの効果も期待されているため、カレーを積極的に食べている人もいるだろう。

 そんな“スーパーフード”ウコンの効果が疑われ出したのは、2017年にミネソタ大学の研究チームが米医学誌『ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー』で論文を発表してから。ウコンの主成分は、ポリフェノールの一種、クルクミン。古くから天然の食用色素や香辛料、生薬として利用されてきた色素成分で、近年さまざまな疾患に効果があることが明らかになっていた。

 ミネソタ大の論文ではクルクミンの健康効果を全否定しているわけではなく、効果を得るための問題点を指摘している。

 クルクミンの健康効果は、試験管内や動物実験レベルでは実証されている。しかし、ヒトの臨床実験では効果ありという結論がほとんどないため「効果なし」と言われることになる。さらには、口から摂取しても吸収されにくいことがわかっている。カレーなら1日に何十皿も食べないと効果が得にくいという。

 そこで現在、製薬会社や研究者がこぞって研究しているのが、クルクミンの高吸収製剤だ。

 循環器内科専門医でもある、静岡県立大学薬学部の森本達也教授は、心不全予防食品としてのクルクミンの基礎および臨床研究を行っている。その臨床研究では、心不全の発症過程においてクルクミンが心不全の前段階である心肥大を抑制することで、心不全の発症を抑制することを、動物実験で解明した。

 そこでヒトへの応用を目指し、高吸収のクルクミン製剤(セラクルミン)と、従来の心不全治療薬、ACE阻害剤との比較試験を行い、クルクミンはACE阻害剤と同等の効果が得られること、両方を投与すると相加的な効果があることを発見した。

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