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【日本の元気 山根一眞】「入れ歯とハゲ」を解消する画期的「再生医療」 “傑出した研究の芽”はまだまだある (1/3ページ)

 日本の科学力が低下していると指摘されて久しいが、元気が出る研究の芽は数多い。拙著『理化学研究所 100年目の巨大研究機関』(講談社)は、そういう思いを込めて書いた内容ゆえ一般の方でもワクワクしながら「傑出した研究の芽」を知っていただけると思う。

 取材では、理化学研究所(理研)の約100人の研究者にインタビューしたが、読者から「面白い、すごい」と大きな評判があったのが、「第8章・入れ歯とハゲのイノベーション」だ。

 その研究者は、理研・生命機能科学研究センター(BDK、神戸市)の辻孝さんだ(器官誘導研究チーム・チームリーダー)。製薬会社など民間の研究所を経て東京理科大学(野田キャンパス)に移り再生医療の研究を深め、社会貢献したいとベンチャー企業も設立。2014年、その理念が通じる理研に移籍、主研究が「入れ歯とハゲ」の再生医療なのだ。

 永久歯を失った人は入れ歯やインプラントなどで補うしかないが、辻さんは再生医療によって新たな歯が生えてくる実験に成功。同様に、毛髪を失った人でも自分の毛がふさふさとなる再生医療の道を拓いたのである。

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