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【マンガ探偵局がゆく】のちにマンガ界の巨匠になる3人… たった3作で姿を消した「U・マイア」 (1/2ページ)

★ミッション(82)石ノ森章太郎、幻のユニットを探れ

 去年と今年はマンガ家・故石ノ森章太郎(1938年1月生まれ)の生誕80周年を記念したイベントや出版がめじろ押しだ。当探偵局でも、石ノ森に関する調査依頼を取り上げることにした。

 「父親の本棚で石森章太郎(石ノ森の旧名)の『サイボーグ009』というシリーズを読み始め、ほかの作品も読みあさるようになりました。それに気づいた父が“石ノ森には赤塚不二夫たちと組んだ幻のユニットがあるんだが、ぼくも作品は読んでない”と言い出しました。この幻のユニットについて調べてください。父は来年還暦。ぼくはアラサーです」(マンガの親子鷹)

 依頼人の父上の言う「幻のユニット」とは、1958年に講談社の月刊誌『少女クラブ』にたった3作を発表しただけで姿を消したU・マイアのことだろう。

 U・マイアの正体は石ノ森章太郎と少女マンガ家の水野英子、ギャグマンガ家の赤塚不二夫の合作ペンネーム。のちにマンガ界の巨匠になる3人だが、この当時はデビュー間もない新人。石ノ森と赤塚は伝説のアパート「トキワ荘」の住人だった。

 すでに「いずみあすか」という合作ペンネームで短編「ちりぬるを」「消えていく星」などを発表していた石ノ森と赤塚に、下関在住の新人・水野英子を加えてよりスケールの大きな作品を、と企画したのは、若手編集者の丸山昭だった。

 ペンネームは、3人の頭文字「MIA」をドイツ語風に読んだ「マイア」に、「U」をつけたもの。「うまいや」とも読める。

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