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【ドクター和のニッポン臨終図巻】がんになっても仕事を諦めない 日本対がん協会前理事・関原健夫さん (1/2ページ)

 39歳で大腸がん発覚。すでにリンパ節に転移、5年生存率20%と言われるも手術に成功。しかしその後肝臓に2回、肺に3回の転移巣に計6回の手術。こんな人が身近にいたとしたら、皆さんは40代か50代までしか生きられないのでは? と思うことでしょう。

 しかしこの人は、70代まで生き切りました。日本対がん協会の前理事で、元みずほ信託銀行副社長の関原健夫さんが11月24日、73歳で旅立ちました。死因はがんではなく、心不全とのことです。

 私が関原さんと知り合ったのは3年ほど前のこと。『長尾先生、「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか?』という本を上梓し、関原さんと2人でトークショーを行ったご縁からでした。

 「もしも近藤誠理論のように、がんを放置していたならば、絶対に今、僕は生きてはいません。がんは、手術ができればラッキーなのです。逃げてはダメですよ!」

 当事者である関原さんの言葉は、医者の私が言うよりもはるかに真実味と説得力がありました。

 私は、近藤先生のおっしゃるがん放置療法を全否定するわけではありません。しかし、それが有効なのは、後期高齢者の人がほとんどでしょう。がんより先に寿命が尽き、天寿がんとなる人は多くいます。

 関原さんは働き盛りの30、40、50代をがんと何度も闘いながら生きました。さらに驚くべきことは、その間ずっと銀行マンとしても活躍されていたことです。

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