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【食と健康 ホントの話】寝たきりリスク減らす「タンパク質量の基準」は? (1/2ページ)

 65歳以上は太めを目指してほしい、と前回、説明したが、実は「正しく太め」になるのは意外に難しい。BMI27が最も長生き、とも紹介した。ぬか喜びの方には申し訳ないが、ここで言う太めの人は、「痩せている人より筋力がある」ことが大前提である。

 筋力が少なくて脂肪が多い状態を「サルコペニア肥満」という。早ければ40歳代でもなるが、生活習慣病のリスクに加えて、高齢者同様、寝たきりや骨折のリスクも増す。

 さらに65歳以上の高齢者のサルコペニア肥満は「抑うつ状態」になりやすいことがわかっている(大規模高齢者虚弱予防研究「栄養とからだの健康増進調査(柏スタディ)」)。体はもちろん精神の健康も維持しないと、寝たきりのリスクが増大してしまう。

 自分は、あるいは両親など身近な高齢者に必要な筋肉量があるかどうかは、「指輪っかテスト」で簡単にわかる。

 ふくらはぎの一番太いところに、両手の親指と人さし指で輪っかを作り、指がくっつくかどうか、隙間が開くかどうかを見る。隙間ができる人は要注意、筋肉量を増やすように心がけたい。

 藤田医科大学医学部外科・緩和医療学講座の東口高志教授が説明する。「女性は『せっかくやせたのに』と言って筋肉をつけるのを嫌がりますが、将来の寝たきりを防ぐために男女ともぜひ筋肉をつけてください」

 筋力を維持しながら太めになるためには運動とタンパク質が不可欠。運動量は、忙しい人ほど日常の動作で増やすのが望ましい。エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使う、1駅前で降りて歩く、電車では座らない-など。座る時間を減らして、足を使う機会を日常でこまめに作っていくことが大切だ。

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