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【マンガ探偵局がゆく】レトロなロボットが遊郭に… 夭逝した湊谷夢吉さんの短編「ブリキの蚕」 (1/2ページ)

★ミッション(59)レトロなロボットが遊郭に? 

 年末に向けて、溜まっていたマンガ探索の依頼をいくつか取り上げていこう。

 「学生時代、マンガマニアの友人が、ロボットが遊郭に行くという不思議なマンガを読ませてくれたことがありました。タイトルも作家名も忘れましたが、大きな軍艦が出てくる絵をずっと覚えていて気になっていました。絵が、つげ義春さんに似ていたような気もします。この探偵局なら調べてもらえそうなので依頼しました」(営業職・52歳)

 依頼人が読んだのは、おそらく1985年発行の『コミックばく』7号に掲載された湊谷夢吉の短編「ブリキの蚕」だろう。

 『コミックばく』は『週刊漫画ゴラク』の日本文芸社が長らく休筆していた、つげ義春の復活の舞台として創刊した季刊雑誌。創刊号には、つげの『散歩の日々』のほか、畑中純や杉浦日向子らの作品が掲載された。その後も、つげは同誌で「無能の人」シリーズなどを描いた。

 湊谷の「ブリキの蚕」が掲載されたのと同じ号で、つげは「無能の人」シリーズ第3話「鳥師」を発表している。

 湊谷は50年京都生まれ。地元の高校卒業後はミュージシャンとして全国を放浪。71年に札幌に定住。75年から個人雑誌『銀河画報』を創刊し、マンガを発表し始めた。また、映画の演出・音楽なども手がけた。

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