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【安達純子 健康寿命UP術】がん治療後の不安減らす「オメガ3系脂肪酸」 食事に取り入れ“再発恐怖”を軽減 (1/2ページ)

 国内で年間38万人以上の命を奪うがんは、年間100万人以上が発症していると推計される。早期発見・早期治療で予後は改善しやすくなったが、進行がんやがんの再発など油断できない。そのため、がん治療後に「再発したらどうしよう」と不安が膨らむことは珍しいことではない。強い不安から外出を控えて活動量が極端に減り、QOL(生活の質)が著しく低下すると、健康寿命も縮める恐れがある。そんな不安を食事で和らげるための研究が進んでいる。

 今年9月、国立がん研究センター社会と健康研究センター健康支援研究部長の松岡豊医師らの共同研究で、青魚などに含まれる油の成分の「オメガ3系脂肪酸」が、心の不安を軽減することが明らかにされた。

 「がんが再発するのではないかという再発恐怖は、がんの診断やがん治療という恐怖体験が土台になっています。オメガ3系脂肪酸は、脳の神経発達や機能に関わる重要な油です。植物油に多く含まれるオメガ6系脂肪酸を控えて、青魚などに多く含まれるオメガ3系脂肪酸を豊富にとると、恐怖を和らげることができると考えられています」(松岡医師)

 先の研究では、日本人を対象としたオメガ3系脂肪酸の抗不安効果を調べた19件の臨床研究を解析(メタアナリシス)。その結果、身体や精神の病気と診断された人ほど、オメガ3系脂肪酸を摂取した群は、摂取していない群と比べて不安症状が軽減された。つまり、医療機関を受診するほど重症化した人ほど、効果が現れやすいのだ。

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