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【どこまで分かる その検査】胃がんリスク検査 発生の可能性はどこまで分かるか (1/2ページ)

 現時点で全国の300くらいの自治体(17・5%)が導入しているとされる「胃がんリスク検診」(通称・ABC検診)。血液検査で胃がんのリスクを4段階(A~D群)に分類し、胃の内視鏡検査を受けた方がいい人をあぶり出す検査である。

 自治体で行っている場合は費用が助成されるが、個別検診(自費)としてどこの医療機関でも受けられる。検査は採血だけなので数分で終わり、結果は3~5日後に外来で医師から伝えられる。

 血液中の何を調べるのか。「山村クリニック」(東京都文京区)の山村進院長(消化器病専門医)が説明する。

 「ABC検診は、ピロリ菌に感染しているかどうかの『ピロリ菌(HP)の抗体価』と、『ペプシノゲン(PG)』という物質の血中濃度を調べています。この2項目を組み合わせて、『血清ABC分類』という方法を応用して判定しています」

 胃がんの99%はピロリ菌感染が原因であることが分かっている。感染が持続すると胃粘膜の萎縮が進み、がんが発生しやすくなる。その萎縮の程度を反映するのがPG値だ。

 リスク判定は、2項目が陽性(+)か陰性(-)かで分類される。A群は「HP(-)・PG(-)」、B群は「HP(+)・PG(-)」、C群は「HP(+)・PG(+)」D群は「HP(-)・PG(+)」の組み合わせになる。D群が「HP(-)」になるのは、萎縮が進んでピロリ菌自体が住めなくなるためと考えられている。

 この結果による1年間の胃がん発生頻度は、A群は「ほぼゼロ」、B群は「1000人に1人」、C群は「500人に1人」、D群は「80人に1」とされている。

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