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【安達純子 健康寿命UP術】週に5回、30分掃除するだけ 日々の活動量を上げて認知症予防 (1/2ページ)

 話しながら歩くと、意識が話に集中することで足元がおぼつかなくなり、転倒や衝突といったことにつながりやすい。「ながら歩き」は危険だが、全くできなくなるのも危険なサイン。暗算などをしながら歩く「2重課題条件下」の歩行で、ただ歩くだけのときよりも極端に歩く速度が遅くなる人は、軽度認知障害(MCI)の可能性や、脳の記憶と関係する嗅内野(きゅうないや)が萎縮している場合があることを前回紹介した。

 MCIは、健康な状態と認知症の中間に位置し、MCIの1割以上は1年以内に認知症へ移行するリスクを伴う。このような認知機能低下や認知症発症の重要なカギを握る要因に、「歩く速さ」と「歩幅のばらつき」があるという。

 「歩く速度が遅いと認知症のリスクが高いことは、さまざまな研究で報告されています。速度に加えて、歩幅が時間的(早い・遅い)もしくは空間的(大きい・小さい)に乱れていると、認知症リスクがさらに高まることが最近わかってきました」

 こう説明するのは、東京都健康長寿医療センター研究所・社会参加と地域保健研究チームの桜井良太研究員。今年5月、カナダの大学との共同研究で、2重課題条件下の歩行速度が遅いMCIの高齢者では、嗅内野の萎縮が見られることを明らかにした。

 左右の歩幅は、健康な人が歩くと一定だが、高齢や病気を抱えていると乱れやすい。このような左右の歩幅のばらつきは、歩くときの足のコントロールがしっかりとできていないことを意味し、バランスを崩した際に足を適切に動かすことができず、転倒につながる。

 「認知症の発症に関連する脳の変化が、歩行速度の低下や歩幅のばらつきを引き起こしている可能性が考えられます」

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