記事詳細

【人とペットの赤い糸】欧米では一般的な「アニマルポリス」 日本でも本格的導入を (1/2ページ)

 日本では、「動物と愛護及び管理に関する法律」があるが、現在改正に向けて議論されている。

 この法律は、動物の虐待および遺棄の防止、動物の適正な取り扱い、そのほか動物の健康および安全の保持などに関して定められ、人と動物の共生する社会の実現を目的としている。だが、違反した人を取り締まる組織が充実していないのは残念といわざるをえない。

 一方、飼い主からひどい扱いを受けている犬、猫、亀などがいると通報するのが常識となっている欧米では動物虐待や不適切な飼育を取り締まっている「アニマルポリス」という組織がある。通報を受けて現地に向かい、問題のある飼い主への指導をはじめ、傷つけられた動物の保護を行っており、国によって違いはあるにせよ、その権限がしっかりと定められている。

 英国でのアニマルポリスは歴史が古く、警察ができるよりも前、1824年に設立されている。昔は鞭で打たれる馬や、酷使される畜産動物が多かったので、貴族が金を出し合って捜査員を雇ったのが始まりだったといわれている。現在は英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)がその役割を担っている。警察と同等の権限はないが告訴は可能で、動物に関しての法律のほか、獣医学の基礎を学ぶ必要がある。

 米国では主要な動物保護団体が2つある。政府からの資金援助と寄付金で運営されている米国動物保護団体(HSUS)、寄付金のみで運営されている非営利団体の米国動物虐待防止協会(ASPCA)だ。HSUSは、1954年に設立された米国最大の動物愛護団体。ASPCAは1866年に設立され、警察官に動物に関する指導を行っている。

 米国では食べ物をあげない、散歩させない、いつも鎖でつながれているなど、動物を適正に飼育しない場合は虐待とみなされ、州によって虐待がひどいときには、禁固刑も課せられる。アニマルポリスには警察と同様の捜査権と逮捕権があり、州によっては銃や手錠の携帯が許可されている。救助活動、災害救助、移動獣医クリニックなどの活動も行っており、志望者は多い。専門学校も存在するが、狭き門である。

関連ニュース